店舗集客の成功の鍵:効果的なターゲット選定とその方法
「ターゲットを決めた方がいいと言うけど、どうしたらいいの?」「全部ターゲットじゃダメなの?」そんなことを疑問に思ったことは無いでしょうか?
結論として、ターゲットを絞らないと「失敗」が待っていることになります。
この記事では、ターゲット選定の重要性と、実際にターゲットを決めるまでの方法を詳しく解説して行きます。
ビジネスの成功には、「だれに」「なにを」「どうやって」提供するかを知ることが重要です。
その一部としてターゲット選定は絶対に欠かせません。しかし、具体的な「やり方」を知らなければ、このプロセスは難しく感じるかもしれません。
成功した店舗の事例を通じて、ターゲット選定がどのようにして成功に繋がるのかを学びます。
ターゲット選定の理解を行うことで、皆さんのビジネスも次のレベルへとステップアップできると思います。それでは、一緒に成功への道筋を探り、最善のやり方を学んでいきましょう。
この記事では、「ターゲット選定を学ぶ:成功事例に学ぶ最善のやり方」をテーマに、ターゲット選定の重要性から基礎知識、具体的な分析方法、成功事例の紹介、戦略策定まで、一連のプロセスを詳しく解説します。
CEO/マーケター
黒森雄樹
KUROMORI YUUKI
上場企業子会社COOを経験後、air Inc.を創業。新規スタートアップの支援や店舗のマーケティング支援を行っている。過去にからあげ事業立ち上げに参画し1年で42店舗の拡大をWeb支援で支える。
当該記事に関して
この記事で紹介する集客方法は、air Inc.の調査チームが独自で分析し、マーケティング手法として最適であると考えている内容になります。マーケティングの考え方に関しては、専門書をベースにした統計を使用した確率論です。詳しくは、air Inc.制作・運営ポリシーをご覧ください。
この記事の対象読者
- ビジネスオーナー
- 集客担当者
- マーケティングを学びたい人
対象読者と記事の目的
対象読者は、ビジネスオーナーやマーケティング担当者を対象としています。
より、確度の高い集客を求める方にとっては、有益な情報になるはずです。
この記事の目的は、ターゲット選定を行うための考え方、やり方について詳しく解説し、より専門的なマーケティング戦略を展開できるようになることを目的としています。
記事の中では、具体的なターゲット選定の手法や、集めた顧客データを分析して顧客プロファイルを作成する方法についても触れられています。地域に根ざした戦略やデジタルマーケティングのノウハウを学びたい方々にも有用です。
なぜターゲット選定が重要なのか?
ターゲット選定はビジネス成功の鍵となる重要なファーストステップです。この章を読むことで、ターゲット選定の本質的な価値と、それがビジネス戦略全体に与える影響を理解することができます。
これにより、自分のお店の具体的なターゲット顧客を定義し、それに基づく効果的な戦略を策定するための基準を作ることができます。
「全部ターゲット」が失敗を招く理由
ターゲット選定を「すべての顧客」としている場合は、「見せかけのターゲット」を置いてしまい、ターゲット選定ができていないと考えます。
すべての顧客をターゲットとしてしまった場合、次の2点が問題になります。
1.施策がバラバラになり、莫大なコストがかかる
例えば、すべての女性をターゲットとした場合を想定すると、「何を提供するのか?」「どうやって届けるのか?」という選択肢は、無数に存在します。
仮に、お腹が空いているすべての女性に食べ物を提供するお店があるとしましょう。
その場合、「老若」の女性に対する「商品」と、知ってもらうための「宣伝方法」は数多く必要になり、男性ではなく、女性に効果的に届ける方法を探す必要が出てきます。
2.万人受けを狙った場合、価格競争に巻き込まれる
みんなが満足するものを作っていく場合、その商品は「平均的な商品」になって行きます。すべてのニーズを一度に満たそうとするほど、平均値に近づいて行きます。
例えば、すべての人に好まれるうどんを作る場合、「かけうどん」が正解です。その場合、他社との差別化が難しく、「価格を安くするしかない」という選択肢になってしまいます。
「カレーうどん」を考えてみましょう。カレーうどんは、年配層には好まれにくい商品ですが、若い人や子供には人気があります。その場合は、激辛カレーうどんや、甘口カレーうどんなど、特定のターゲットに好まれる商品にすることで、差別化することができます。
甘口カレーうどんが、そのお店でしか食べられない場合は、主力商品になるかもしれません。
ターゲットを決めるというのは、そのお客様から選ばれる「必然」を作り出すことであり、「他社と競争しない」ことを作る意味合いがあります。
事業成功に対するターゲット選定の役割
ターゲット選定は、ビジネスの方向性を決定する基準となります。例えば、あるカフェがカジュアルな学生層をターゲットに設定した場合、店舗のデザインやメニュー、価格設定などがターゲットに基づいて決まるでしょう。
学生層をターゲットにしているのに、高級な商品のラインナップにはしないはずです。
これらの要素は全てターゲットの選定から生まれ、店舗の一貫性を保ちながら、事業の成功に向けた最初の一歩となります。
ターゲット選定がもたらす具体的なメリット
ターゲット選定は、効率的で具体的なマーケティング活動を実現します。
そのため、結果として「やることが減る」「無駄な費用が減る」「トライアンドエラーができる」この3つが具体的なメリットです。
例えば、ターゲットが「ファッションに悩む女性」であると分かれば、その顧客が求めているファッションアイテムや美容製品を提供しやすくなります。
さらに、彼女たちがよく利用するSNSやウェブサイトへの広告配信など、効果的なマーケティング戦略を立てることが可能になります。
私たちがクライアントを支援するときに経験するのが、「とにかく広告を頑張る」と言った状況です。莫大な費用を、ターゲット以外にも投下することで、大きなロスを生んでるケースがあります。
具体的にお話しすると、ターゲットが「すべての女性」と言っているのに、「エリアに住むすべての男女」にチラシ広告を巻いていると言った手法です。男女比が50:50とした場合、50%は無駄になっています。
理想としては、女性にだけ広告を届ける方法がいいと思います。例えば、LINE広告など。
ターゲットを決めることで、経費の削減にもつながるので、非常に重要なメリットがあります。
ターゲット選定を見逃すとどうなるか?
適切なターゲット選定がなされない場合、商品やサービスが市場に受け入れられにくくなります。
例えば、特定のターゲットを設定せずに商品を開発した場合、広範囲すぎて具体的なニーズに合わせられず、商品の売上が伸び悩む可能性があります。
商品やサービスをとりあえず作ってみたが、だれが欲しがるのか分かっていない。などのケースがあります。
また、ターゲットが定まらないことでマーケティング活動も散漫になり、効果的な施策が行えないというリスクも生じます。
次の章では、ターゲットを決めていくための基礎知識をお伝えしていきます。
STP分析を活用したターゲットの設定方法
この章では、ターゲット選定の基本的なプロセスと方法について詳しく解説します。この章を理解することで、より具体的で効果的なターゲット選定を行う能力を身につけることができます。
その結果、より適切な商品やサービスの開発、そして効果的なマーケティング戦略を立案することが可能となります。
マーケティングと聞くと難しく聞こえますが、マーケティングとは、「サービスを知ってもらうための手段」のことで、店舗ビジネスでは集客と近い意味合いになります。
STP分析の目的
STP分析は、マーケティング戦略の中で非常に重要な役割を果たすものであり、その主要な目的は「比べられない独自の位置づけを築くこと」です。具体的には、以下の3つのステップから成り立っています。
- セグメンテーション (Segmentation): 市場を細分化し、異なるニーズや要望を持つ顧客グループを特定します。
- ターゲティング (Targeting): 細分化された市場の中から、最も効果的にアプローチできると考えられるターゲット市場を選定します。
- ポジショニング (Positioning): 選定したターゲット市場に対して、競合他社と比較して独自の価値提案や役割を築くことを目指します。
この分析の中で、特に「ポジショニング」の部分が「比べられないこと」の重要性を強調しています。
ポジショニングの真の目的は、競合との差別化だけでなく、消費者の心の中で「そのブランドならではの独自の役割」を築き上げることです。これにより、消費者はそのブランドを他のブランドと比較することなく、直感的に選択するようになります。
要するに、隣に同じジャンルの店舗が来た場合でも差別化できていれば問題ない状況を作ることができます。
セグメンテーションの目的
マーケティングにおけるセグメンテーションとは、「ターゲット市場を決めるために、市場を細分化する方法」を指します。世の中には数多くの商品やサービスが誕生し、生活者のニーズが多様化する中で、「万人向けの商品やサービス」を販売するのは効果的ではありません。
全てのニーズを一度に満たそうとすると、商品コンセプトは「平均」に近づき、価格競争に巻き込まれてしまいます。
ここで有効になるのが、市場を細分化する「セグメンテーション」です。戦略的に市場をセグメンテーションし、適切な市場セグメントにマーケティング資源を集中することで、効果的なビジネス成果を得ることが可能となります。
STP戦略におけるセグメンテーションの役割
STP分析はマーケティングの重要な考え方で、そのスタートとなる「S」は「セグメンテーション」を指します。セグメンテーションはSTP戦略の「前提条件」となります。
STP分析では、区切った市場に対して、区切った中からターゲットを選びます。
この「前提条件」を誤ると、その後のプロセスも誤ったものとなり、結果的に得られる成果も不確かとなります。そのため、非常に重要なポイントです。
セグメンテーションとターゲティングの違い
「セグメンテーション」で市場を分類した後のステップは「T」、すなわち「ターゲティング」です。
ターゲティングは、セグメンテーションで細分化された市場の中から特定のセグメントを「ターゲット」として設定することを指します。
限られた予算を最小限に使い、消費者とブランドの利益を最大化するために、どの市場セグメントにマーケティング資源を集中するかを決定するのが「ターゲティング」の役割です。
セグメンテーションとポジショニングの関係
ポジショニングは、STP分析の最終段階「P」を指します。具体的には、ターゲティングで選んだ特定のターゲット層に対して、ブランドが果たす独自の役割や価値を明確にする取り組みのことを言います。
多くの人がポジショニングを「差別化」と理解していますが、ポジショニングの目的は「他のブランドとは比較できない独自の存在」になることです。
競合と比較されることすらない状態を目指すことが重要になります。
競合ブランドとの比較で優位性を出すことではない点にご注意ください。
では、次の章でこれらの3つのステップを行って行きましょう。
STEP1:セグメンテーション
セグメンテーションは、目的によって3つのケースで使うことができます。
新規市場を探す場合:市場細分化
市場細分化は、新しい市場の機会を探し出すためのセグメンテーション方法です。このアプローチでは、市場全体を細かく分けて、新たな市場の機会やニーズを発見することを目的としています。
例えば、新しい地域や年齢層、趣味やライフスタイルに基づいて市場を細分化し、それぞれのセグメントが持つ独自のニーズや機会を特定します。
特に、トレンドに載るケースが多く、新しいテーマパークやビジネスビル、リゾート開発が行われる場合は、周辺にホテルや飲食店のニーズが増えるかもしれません。
有望なターゲットを見つける場合:消費者セグメンテーション
消費者セグメンテーションは、最も有望なターゲット層を特定するためのセグメンテーション方法です。
消費者の属性(例:年齢、性別、所得)、行動(例:購買履歴、ブランドの利用頻度)、ニーズや価値観などを基にして、最もブランドや商品に適したターゲット層を見つけ出します。
一般的には、この消費者セグメンテーションが行われます。air Inc.でオススメしているのは、「ニーズでの細分化」です。地方の場合は、競合他社が少なく、お客様のニーズを満たすことができれば地域で一番を取ることが十分可能だからです。
既存顧客から見つける場合:顧客セグメンテーション
顧客セグメンテーションは、最も有望な既存の顧客を特定するためのセグメンテーション方法です。
既存の顧客データ(例:購買履歴、利用頻度、フィードバック)を基にして、さらなるビジネスの機会を見つけるためのセグメンテーションを行います。
この方法を用いることで、既存の顧客との関係を深化させるとともに、客単価を上げるためのアップセルやクロスセルの機会を増やすことができます。
例えば、整骨院なので女性のお客様が多い場合は、美容関連の施術が人気になるかもしれません。
セグメンテーションの具体的なやり方
これからセグメンテーションの具体的なやり方を説明して行きます。設定として、「整骨院オーナー」だったとします。
まず初めに、商圏での事業に関連する「お客様の悩み」をリストアップします。グループに分けるイメージを持つと考えやすいです。
1.スポーツ障害による治療を求めるグループ
- ニーズ:スポーツ活動中の怪我や筋肉の疲労、関節の問題などの治療を求める。
- 特徴:スポーツ選手やアクティブなライフスタイルを持つ人々。特定の部位の痛みや怪我の予防・リハビリを求める。
2. 職業性の体の不調を持つグループ
- ニーズ:長時間のデスクワークや立ち仕事による腰痛、肩こり、首の痛みなどの治療を求める。
- 特徴:オフィスワーカー、販売員、教師など特定の職業に関連する体の不調を持つ人々。
3. 高齢者の健康維持・改善を求めるグループ
- ニーズ:関節の痛み、筋力の低下、バランスの問題などの治療や予防を求める。
- 特徴:高齢者やシニア層。日常生活の中での動きやすさや、健康的な生活を維持・向上させることを目指す。
4. 交通事故後のリハビリを求めるグループ
- ニーズ:交通事故による怪我や痛みの治療、リハビリを求める。
- 特徴:交通事故を経験した人々。事故後の痛みや機能の回復を目指す。
5. 妊娠・出産後の体調管理を求めるグループ
- ニーズ:妊娠中や出産後の体の変化による痛みや不調の治療を求める。
- 特徴:妊婦や産後の女性。妊娠・出産に伴う体の変化や痛みのケアを求める。
これらのグループがいることが分かりました。次は、消費者とブランドの利益を最大化するために、どの市場セグメントにマーケティング資源を集中するかを決定します。
STEP2:ターゲットの具体的な決め方
ターゲットを決める目的は、「ターゲットが抱える悩みを理解すること」です。
ターゲットを決める際は、以下の項目に従います。
- 有効な市場規模(Realistic Scale):十分な市場規模があるターゲットか?
- 競合状況(Rival):強い競合ブランドが存在しないターゲットか?
- 成長性(Rate of Growth):これからニーズが増えそうなターゲットか?
- 波及効果(Ripple Effect):口コミ波及の発信源となるターゲットか?
- 到達可能性(Reach):チャネルやメディアを通じて到達可能なターゲットか?
- 測定可能性(Response):アクションに対する効果が測定可能なターゲットか?
地方の場合、ターゲットを決める上で影響するのが、以下の3点です。
- 有効な市場規模(Realistic Scale):十分な市場規模があるターゲットか?
- 競合状況(Rival):強い競合ブランドが存在しないターゲットか?
- 成長性(Rate of Growth):これからニーズが増えそうなターゲットか?
波及効果、到達可能性、測定可能性に関しては、どのニーズで区切っても同じ状況になることが多い要素になります。
セグメントの分析結果
以下は、とあるエリアでの調査結果です。実際には、スポーツ人口の割合や高齢者の人数、交通事故の頻度、出産の割合などを調べて、仮説として分析を行います。
分析する上で重要なのは、大きく外さないことです。市場規模や成長性などは具体的な数字が欲しくなりますが、地方の場合はそのようなデータがあることは稀で、専門企業に依頼する場合はとてつもないお金がかかります。
そのため、
スポーツしている人の数×スポーツ障害を抱える人の割合×単価=スポーツの悩みのエリア市場規模
で計算することがほとんどです。
これらの結果を踏まえて、自分たちの店舗が、最大限に価値を提供できるポジションを探って行きます。
ターゲット | 有効な市場規模 | 競合状況 | 成長性 | 波及効果 | 到達可能性 | 測定可能性 |
---|---|---|---|---|---|---|
スポーツ障害 | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
職業性の体の不調 | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★★☆ |
高齢者の健康維持 | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ |
交通事故後のリハビリ | ★★★☆☆ | ★☆☆☆☆ | ★★☆☆☆ | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
妊娠・出産後の体調管理 | ★★☆☆☆ | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ |
分析結果の詳細:
- スポーツ障害:
- 市場規模は大きいが、競合も存在する。
- スポーツ人口の増加や健康志向の高まりから成長性が期待できる。
- スポーツを愛する人々の間での口コミの波及効果が高い。
- 職業性の体の不調:
- 多くの人がデスクワークをしているため、市場規模は非常に大きい。
- しかし、競合も多い。
- オフィスワーカーなどの間での口コミの波及効果は中程度。
- 高齢者の健康維持:
- 高齢化社会の進行に伴い、成長性が非常に高い。
- しかし、他の医療機関やサービスとの競合が激しい。
- 高齢者の間での口コミの波及効果は低め。
- 交通事故後のリハビリ:
- 市場規模は中程度。
- 競合は少ないが、ニーズは一定。
- 事故を経験した人々の間での口コミの波及効果は中程度。
- 妊娠・出産後の体調管理:
- 市場規模はやや小さいが、成長性は高い。若い母親や家族間での口コミの波及効果が高い。
この例では、これらの条件をもとに
メインターゲットを「妊娠・出産後の体調に不安がある人」
サブターゲットを「職業性の体の不調を抱える人」
にしました。 人ではなく、悩みに注目してください。
理由としては、競合が少なく、市場も一定であったことです。また、妊婦さんは旦那さんと同居している可能性が高く、満足していただけた場合、口コミで旦那さんの来店につながる可能性が高いと判断しました。
STEP3:ポジショニングの決定
ポジショニングの目的は、「比較されない」ことです。
ポジショニングを決める際は、マップを作ると可視化できるのでオススメです。マップを作る際は、縦軸と横軸を決める必要があります。
決める方法としては、
- 1.縦軸と横軸は、互いに独立性の高い軸を設定する
- 2.企業目線ではなく、生活者目線から見た「役割」を意識して軸を設定する
この2点に注意しましょう。
今回の整骨院は、「営業時間はまだ未定、施術後にすぐに効果が出るスキルを持っている」と言う設定にします。
縦軸を「通いやすさ」
横軸を「効果の実感度」
という軸で分けてみました。
周辺を調査してみると、以下のことが分かりました。
- 18:00までの営業で終了のお店が多い。
- 効果が出やすい同様の施術を行ってるところはあるが、車がないといけない所にある。
- 立地的に駅近の整骨院は、施術のスキルは高くなさそう
そこで「通いやすくて、効果が実感しやすい」と言うポジションが空いてることに気がつきました。
このブランド価値「通いやすくて、効果が実感しやすい整骨院」と言うのをアピールして行きます。
そこで、営業時間を11:00~21:00にして、ターゲットをサラリーマンと妊婦さんに絞った戦略を試みることにしました。
ニーズの深掘り
このような方法を用いて、ターゲットを絞ることで、「産後矯正や産後の悩みなら、〇〇整骨院」と言うようなブランドを作ることができます。
その整骨院は、営業を行なっていく中で、「女性客が増えたことにより、女性スタッフの方が話しやすいのではないか?」と言うようなニーズであったり、「美容に興味があるのではないか?」等ような顧客のニーズの深掘りを行うことで、販売単価を上げたり、顧客満足度を上げることに成功しました。
このようにターゲットを決めることでのビジネスの進め方は、お客様にとって、専門的な店舗へと成長させます。
つまり、変えが効かない存在になると言うことです。
ポジション被りが出た場合
基本的には、ポジションは被らない方がいいのですが、どうしても被ってしまう場合があります。例えば、後から競合他社が入ってきた。もしくは、激戦区に店舗を構える場合です。
結論として、もし本当に被っている場合は、資本勝負になり、お金がない方が負ける可能性が高くなります。
勝つためには、「他者よりも顧客満足度を上げる」これしか方法がありません。「認知率を上げる」と言う方法の場合は、お金勝負になります。認知で戦うのは現実的ではありません。
なので、マーケットシフト(セグメント、もしくはポジションの軸を変更して新しい場所を探す)が必要になってきます。
先ほどの例で行くと、スポーツ専門の整骨院店になる。もしくは、美容に特化した整骨院になる。と言った方法です。
誰のためのお店か伝えることが大事
これらの分析を行なった目的は、一番収益につながる店舗を見つけるためであり、分析したからといって売り上げが増えることはありません。
売上を上げるためは、ターゲットに対して、お店を知ってもらうことになります。
〇〇な悩みを抱えてませんか?私たちなら、解決できますよ。と言うメッセージを伝えることが重要です。
まとめ
本記事では、STP分析を使った、ターゲット選定からポジショニングまでの一連のフローを具体例を載せて紹介しました。
これらの方法を用いて、最適な戦略が見つかることを願っています。
記事の感想に関して
air Inc.では、マーケティング情報の改善のためのアンケートを行っております。アンケートフォームより感想を頂けますと幸いです。※返信は行なっておりません。